合図

Rocoのお見舞いに行ってきました。

Rocoは昨日より、ずっと元気になっていました。先生がRocoが寝ているゲージの扉を開けてくれると、Rocoは立ち上がり、尻尾を振って寄ってきました。

ママがRocoに、いつもしているように、Rocoの顔に頬を寄せて抱きしめると、Rocoもいつものように、顔をぎゅ~~っとママに押しつけてきました。これは、ママとRocoの合図なのです。Rocoが顔をママに押しつける力に、ママはRocoの力強さを感じました。

Rocoの力強い合図を受け取り、Rocoは一生懸命元気になろうとしているんだ、一生懸命生きようとしているんだと感じました。

先生から、Rocoはとても食欲があり、術後の状態は良好だと説明がありました。しかし、急変することもあるので、1週間ほど様子を見て、退院を決めたいとおしゃっていました。

そして、今後のRocoについて、色々と相談しなければならないこともありますとも言われました。先生は私達家族に、とても気遣ってくださって、言葉を選らんで少しづつ、いろんなことを受け入れられるように配慮してくれているのが、痛いほど伝わりました。また、先生はママがもうある程度わかっていることも理解しているようで、今はあえて言葉に出さずにいてくれているのだとも思います。

ママに顔を押してつけて甘えるRocoに、早く元気になって帰っておいでと、元気な声で言いました。Rocoの前では、元気で優しいママでいてあげたいと思いました。

足音

いつも側にいてくれたRoco。

いつかくる別れのその時。今日はその時の足音が聞こえるような1日でした。

今日の朝、「Rocoの様子が変だから、病院に連れて行くよ」と言うパパの声で、目覚めました。

Rocoが動けない状態になっていました。

数日前からちょっと元気がなかったのですが、ご飯も食べているし、やっぱり引っ越しでストレスがあるのかな?くらいに軽い気持ちでいました。でも、目の前にいるRocoは、普通の様子ではありません。何かとても大変なことが起きているように思いました。

パパがRocoを抱え、病院に行きました。ママとレイも一緒に。

Rocoは入院検査をすることになりました。帰宅後、しばらくして、先生から連絡があり、Rocoの脾臓から多量の出血があり、緊急に手術をしないと、今日明日中には、命が危ないと言われました。しかし、既に多量の出血があり、体力が落ちていること、そして高齢であることから、手術にもかなりのリスクがあることも告げられました。

パパとママは、迷わず手術をしてもらうことにしました。Rocoは高齢のわりにとても元気でした。きっと手術に耐えてくれると信じました。また、長年お世話になっている先生が、可能性のとても低い手術を薦める方ではないことを、良くわかっていたからです。

手術は無事成功し、麻酔から覚めたRocoは、手術が終わったばかりなのに、朝よりずっと元気になっていました。

しかし摘出された脾臓には、たくさんの腫瘍ができていました。そして、肝臓にも病変があるとのことでした。組織検査の結果が出るまでは、断定できませんが、脾臓を見た時に、これは悪性の可能性が高いなと思いました。最悪の場合、“血管肉腫”ではないかなと思っています。

Rocoの脾臓を見た時に、本当にいつかのはずだった別れのその時が、足音をたてて近づいているのを感じました。

先生が、「手術の合併症がなければ、年明けには、お家に帰れますからね」と言ってくださいました。そして、病院の診療時間も過ぎ、先生もお疲れになっているでしょうに、「もう一度会って行きませんか?」と言ってくださって、説明の後、また面会させてくれました。

Rocoはママの気持ちにすごく敏感で、泣いたりしたらRocoが心配すると思って、ずっと我慢していましたが、Rocoが上目遣いにママを見た時、どうしても溢れる涙を止めることができませんでした。Rocoが心配して、動こうとしたので、これ以上側にいたら、Rocoに負担をかけてしまうと思い、少し離れたところでRocoを見ていましたが、Rocoもじ~~っとママを見ていました。

パパが病院から出る時に、ママの肩にそっと手を置いて、「頑張ろうね」って言ってくれました。我慢していた涙が、もうどうしようもないくらい流れ落ちました。

年が明けて、元気になって帰っておいでRoco。

そして、短いかもしれないけど、一緒に過ごせる時間を、大切にしようね。

本当に、いつもいつもママの側にいてくれたRoco。今度はママが側にいてあげる番だね。

ずっとずっと一緒にいようねRoco。